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囲碁道場 初級講座対局 白H二段 vs. 黒斉藤二段(2004年2月17日) 半目負け
斉「今回は久しぶりに負けの碁です 。ではよろしくお願いします」 前半は良くわかりませんでした 。白10に対してどうやって良い か・・・ よくわからずとりあえず上に伸 びました」 近「いいのではないでしょうか。 白10がやはりよくないのでしょ うね。 普通に黒11とトバれて右上にカ カった白石が弱くなっています 。その上、黒7,11の2子が強く なると白4、10の間への黒から の打ち込みも成立し、白は忙し くなります。 黒15!これは一体…。 置き碁での下手の受け方で、互 先の碁とは到底思えない軟弱な 手だと思います。 一間にトンでいる白石は強くは ありません。シチョウ有利を尻 目にP-12にケイマにツケこすの はどうでしょうか。 白がP-13へ来たら黒はO-13にキ ル。断固強い姿勢で戦いたい。 白18、ずいぶんと悠長な手です ね。こんなところへ打つくらい ならO-11あたりに打って右上の 白の形を整えたいです。 右上の白石は弱い石です。 黒21、戦線離脱です。 そもそもどのような目的で黒19 を打ったのでしょう。 一間トビした黒7,11,13をバ ックに白4、10の石を分断、と りあえずは白10を追いたて黒19 を強化した後に左上白におそい かかる、そういう目論みではな かったのでしょうか。 それならば黒27付近に先に打つ べきではないでしょうか。白10 の石が動いてくれれば黒19から の石が固まる、相対的に左上白 が弱くなる、そういう算段です 。 白26まで左上白が固まったあと の黒27はいわゆる証文の出し遅 れ、でしょうね。 黒19は攻めの手であったはずな のに、白34までではすでに黒が 被告です。 それにしても、右上の白石は黒 35が来てますます弱くなってい るのに、白は手抜き、黒も攻め ない、どうなっているんでしょ うか。 白38、まったく意味不明で、こ れ、白さん、なにか勘違いして るんですかねえ。 黒49まで白28からのびている一 連の白石がすっかり弱体化して います。 白50、これってほんとに二段の 手??? どうせ打つならF-14ワリコミで しょう。それが思いつかないな らなにも打たないほうがましで す」 斉「最初のうっかりは白54の対し ての手抜きでしょうか? 白58まできて後悔しました。 黒59で気持ちを切り替えまし た」 近「結局打ち込んだ黒19からの一連 の黒石は取られてしまったわけ ですか…。左上白地は50目近く でしょうか。 ただ、右上、左下白はへろへろ で、碁はまだまだ、ですね。 それなのに… 黒61は大悪手でしょうね。 O-11あたりに封鎖したい。シノ がれても右下黒模様が楽しみで す。白66と自陣に追い込んだの は失敗だと思います。 黒73とツケていった手は相手も 固まるので、右上からのびる白 の一団への攻めを斉藤さんがあ きらめたという意志表示のよう に思えます。 白76はM-6へのカタツギが数段 勝りますね。 黒77タタキが先手で利いて、左 下白が薄くなりました。 黒83はN-5の急所に迫りたい気 がしますが、黒73で既にこの白 の一団への攻めをあきらめた斉 藤さんとしては、黒83から下辺 を地にしていく方針で打ってい るわけですね。 とりあえず、白96までで形勢判 断しますと、白は左上で65目、 右上からの白一団で5目程度の 計70目。 黒は右辺で50目で、上辺と左辺 に各約10目、下辺に約20目、計 90目程度あると思われ、黒が盤 面で約20目のリードといったと ころでしょうか」 斉「白104に対してはきっちりと守 り、黒97と99の二目を捨てれば 良かったのでしょうね?」 近「そもそも実戦の黒97があせって いたとしか思えない不要な着手 でしょう。 形勢リードが確認出来ていたな らば、黒97では左下C-3へ三々 打ちでじゅうぶんと判断できる はずです。 黒105でもD-5へアテこむ手があ りますよ、斉藤さん。 白110まで左下が白地に転じて しまってはかなり差が縮まりま した」 斉「この後は右下三3に入られて終 わってみたら盤面6目勝でした が、コミがあったので半目負け の結果でした」 近「この碁はまず黒が全く攻めとい うものが奏功していないわけで すが、白も白10、18、38、50な どで勝手に自身を薄くしていま す。 それで黒リードとなりましたが 、左下黒97からの手がまずくリ ードが小さくなり…といった感 じでしょうか。 斉藤さんと私が対話形式で碁を 作る、という企画のはずですが 、ほとんど私一人で話してるよ うな…」 斉「すいませんでした。 今回は序盤から何がなにやらよ くわからない展開で、質問しよ うにも出来ませんでした。 次回からはまた元のように、ガ ンガン質問したいと思います」