黒番 四段 松本富夫(豊田加茂支部) VS 白番 六段 竹内猛(東海中央支部)
最終譜(1〜207)『ヨセで逆転』
(207手以下略、白三目勝ち)
勝負はげたを履くまで分か らないという。この碁がその 典型だった。 このままいけば、どう転ん でも黒の勝ちは動かないと思 われたのに、ヨセに入ってそ のまさかが起きた。 無理しないで安全に、とい う気持ちがフルエとなって逆 転ドラマを生み出すことにな った。 豊田加茂支部の松本四段は 、起き碁の威力で最後の最後 まで踏ん張っていたのに土壇 場で甘さを出してしまった。 碁も野球と同じで気持ちが 守勢になるとヤバイという。 それを絵にかいたような結果 になった。 道中でも触れたように、左 上黒156で黒190とオサ エていれば、白が逆に危険だ ったし、下辺も黒からサルス ベリを打つなど先手でヨセて いれば勝者と敗者が逆になっ ていた。いってみればヨセの 巧拙。竹内六段の粘り勝ち。