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囲碁道場 初級講座対局 Oさん二段 vs. 斉藤初段(2002年2月12日) 中押負け
さっそく近藤六段にコメント頂きまし た。斬られています(笑) 以下近藤六段のコメント 囲碁教室の碁を載せましたね。 斉藤さんの碁にしてはあまりに出来が 悪いと思われ(まるで囲碁道場のコン ピュータみたいです)、 コメントすべきか…と思いましたが、 コメントさせてください。 この碁は50手付近で既に黒の勝ち目 のない碁になってます。 50手から私が白番を持てば、黒を田 中七段が持っても楽に中押しできる 程の差です。 (田中七段とは、最近店にお見えにな っていませんが、それはとてつもなく 強い方です。会員紹介から指導碁を見 る事が出来ます) 敗着は黒7の一間高ガカリですね。 3連星はスピード重視の布石であり、 大模様を張って相手に侵入させて、 それを攻めながら利をあげるうち方で す。武宮正樹というトッププロ棋士が 三連星からの宇宙流として有名で、本 も多く出しています。 読んでみるといいです。 (実はもう読んでいます。読んでこれ かって言わないで下さいね) 白6まで模様スケールとしては明らか に位の高い黒が勝ります。 一方で小目に構える白にカカるには黒 11のあとの黒13はヒラキにより所帯を 持つのが普通の思考ですが、左辺に白 石が既にあり、黒はヒラくスペースが ありません。 囲い合いでは負けないはずの黒がヒラ くスペースもない「狭い」相手陣に先 にカカッていった理屈です。 黒7は上辺あるいは下辺の星あたりに 構えていて十分ではないでしょうか。 白がそのあとシマっても、なお打ち込 みの残る形で、これでは黒との囲い合 いに勝ち目はなく、いずれ白から打ち 込まざるを得ないでしょう。 黒23まで左辺の黒は壁というよりも腰 が伸びた隙だらけの石でありしかも左 上黒3子は白18により分断されてます。 黒15も相手を固めただけの大悪手です。 黒33も押さえる方向が逆。黒23の下に 白からアテる手があり、下辺は半ばす そあき状態。加えて左辺黒は厚みでは なく、白石にへばりついただけの石で す。白32に対して逆に押さえて、黒5, 29の石を生かしながらの模様形成のほ うがよかったと思います。 白44に対しての黒45が超ド級の大悪手 で、白48までとなってはもはや目も当 てられません。 白44に対する黒の応手は難しいところ ですが、この打ち込みはさすがに深く 、黒はボーシなどで白44を飲み込んで しまいたい。うまくいくかはわかりま せんが。少なくとも白44に対してもは や下に受ける気はしません。 白52となって、下辺白は既に攻めがき かず(つまり右下の黒の壁はもはや働か ないということ)、黒は確定地がありま せん。白は確定地が多い上、左上黒3子 がもし飲み込まれたら左上は白の大地 出現です。かといって、この3子を逃げ 出す手はダメを走っているだけで、白 はこれを追ううちに上辺が白地になる でしょう。 白54が意味不明の悪手で碁がまぎれま したが、白54は黒53の右に受けるくら いで白楽勝でしょう。 それではまた。 (完全に斬られました。血だらけです)
馬場 滋九段のコメント&変化図
(9)方向悪い(13)好手(15)悪手(18)白好調(24)シチョウ悪く、悪手(33)これもある(61)黒好調
9手の変化図
15手の変化図
29手の変化図
45手の変化図
63手の変化図
71手の変化図
97手の変化図